- 当院の痔の日帰り手術(ジオン注射:ALTA療法)
- いぼ痔(内痔核)治療に効果的なジオン注射
- ジオン注射のメリット・デメリット
- 治療の流れと経過
- 術後、排便や仕事復帰はいつから?(注意事項・副作用)
- 痔の再発を予防しましょう
当院の痔の日帰り手術
(ジオン注射:ALTA療法)
痔は大きく、「裂肛(切れ痔)」と「痔核(いぼ痔)」に分けられます。そして痔核はさらに、肛門より内側の直腸粘膜に生じる「内痔核」と、肛門の外側の皮膚にできる「外痔核」に分けられます。
ジオン注射(ALTA療法)は、痔の中でも内痔核に有効となる治療です。メスを使って切ったりせず、注射をするだけで治すことができ、さらに入院不要で外来で対応できることから、近年注目を集めています。
ただ、注射をする位置や角度・深さ、薬剤の量などの調整において医師には十分な経験と知識、技術が求められます。みずかみクリニックでは、日本大腸肛門学会専門医である院長が、確実性・安全性の高いジオン注射を行っております。
どうぞ、安心してご相談ください。
いぼ痔(内痔核)治療に
効果的なジオン注射
当院では、切らないいぼ痔治療として、ジオン注射を行っています。
いぼ痔のうち、内痔核全般に有効となる治療ですので、以下のような症状にお悩みで、座薬や軟膏で改善しない場合には、お気軽に当院にご相談ください。
こんな症状に該当しませんか?
- 排便時に痔核が脱出し、自然に戻る
- 排便時に痔核が脱出し、指で押すと戻る
- 常に痔核が脱出している
ジオン注射の
メリット・デメリット
メリット
- 切開なしで注射のみで治療できる
- 低侵襲であり身体への負担が小さい
- 入院不要で日常生活への影響が少ない
- 治療中、治療後の痛み・出血が少ない
- 30分程度で治療が終わる
- 保険適用のため費用が高くない
デメリット
- 再発率が10%ほどある
- 高度な技術、知識、経験が求められるため対応できる医師が少ない
ジオン注射を受けていただけない方
- 妊娠中
- 授乳中
- 妊娠の可能性がある
- 小児
- 前立腺がんで放射線治療の既往がある
- 潰瘍性大腸炎
- 透析治療中
- 外痔核
- 全身状態が不良
など
治療の流れと経過
基本的な治療の流れをご紹介します。
1当日
特に予め準備しておくことなどはございません。排便を済ませてから麻酔をかけ、ジオン注射を行います。その後、リカバリースペースで30分ほどお休みいただければ、ご帰宅となります。
2翌日
翌日、状態を確認するために受診していただきます。すでに内痔核へと流れる血流が低下し、出血が少なくなっています。またその後数日をかけ、内痔核の脱出の程度が改善されていきます。
31週間後
1週間後、状態を確認するために受診をしていただきます。内痔核はますます小さくなり、直腸粘膜に癒着・固定するため、脱出もしづらくなります。
31~3ヵ月後
ほとんどのケースで痔核がしっかりと退縮し、脱出が起こらなくなります。
経過を確認し、通院を終了します。
ただし、ジオン注射で全ての患者様の痔が完治するわけではなく、ジオン注射後も正しい排便習慣の継続が大切であること、思った程効果が得られないこと、痔核の症状が再燃する可能性があることもあります。
術後、排便や
仕事復帰はいつから?
(注意事項・副作用)
治療後、排便やお仕事、日常生活においていくつか注意していただく点がございます。
副作用とあわせて、ご紹介します。
排便について
また、排便時には多少の出血を伴うことがありますが、心配はいりません。
仕事について
肉体労働の再開時期については、その強度や就労時間に応じて、個別にお伝えいたします。
その他
シャワー・入浴
軽くシャワーを浴びるくらいであれば当日から、入浴はジオン注射後の医師の診察で許可が出れば再開可能です。
食事
3週間ほどは香辛料などの刺激物の摂取を避けてください。
飲酒
アルコールは、医師の許可があるまでお控えください。
日常生活
特に副作用と思われる症状がなければ、翌日から車・バイクの運転は可能ですが、長時間の運転はお控えください。
副作用について
- 治療当日は、血圧低下、下腹部痛、吐き気、発熱などの症状が出ることがあります。下腹部痛や発熱がございましたら、事前にお渡しする解熱・鎮痛剤を内服の上、翌日、受診してください。
- 副作用として、排尿困難感(おしっこがスッキリでない感じ)が見られることがあります。この場合も、同様に翌日受診してください。
- 肛門部に違和感が出ることがありますが、数日で軽快します。
その他、痔核が退縮してからも便が出づらい、少ししか出ない状態が続くといった排便障害がある場合には、当院にご連絡ください。
痔の再発を予防しましょう
排便習慣
- 毎日決まった時間帯(朝食後など)にトイレに行く習慣を身につけてください。
- 便意を感じたら、我慢せずにトイレに行くようにしてください。
- 排便は5分以内に終わらせましょう。残便感がある時も、無理にいきむことは避けてください。
※便秘、残便感が続く場合には、診察・検査を受ける必要があります。
食習慣
- 朝食後の排便を促すためにも、朝食はしっかり取りましょう。
- 食物繊維を十分に摂ってください。
- 水分は、喉が渇く前に小まめに補給してください。
- 香辛料などの刺激物、アルコールの摂り過ぎは控えましょう。
- 夏場であっても、冷たいものばかり摂ることは控えましょう。
その他
- お腹、腰、脚を冷やさないようにしてください。
- 軽い運動を継続しましょう。
- シャワーで済ませるのではなく、湯船に浸かって身体を温めましょう。
- デスクワーク中も1時間に1度は立ち上がり、肛門を圧迫から解放してください。
- ストレスを溜めすぎず、うまく解消しましょう。
- 休息、睡眠は十分に確保してください。