便秘(うんちが出ない・
解消方法は?)

3日以上うんちが出ないのは
便秘!?

3日以上うんちが出ないのは便秘!?排便の平均的な頻度は、おおよそ24時間に1回だと言われています。しかし、2日に1回という方、あるいは1日に2回という方もいらっしゃいます。実は便秘の定義にも「〇日に〇回以上」という頻度に関する決まりは存在しません。「十分な量を快適に(痛みなどなく)排出できる」状態であれば、基本的に便秘ではないのです。
ただ、一般には3日以上排便がないのであれば、十分な量を快適に排出できているとは言い難く、便秘とみなすことが多くなります。
排便時に痛みや苦しさ、お尻が切れてしまう(切れ痔)などがある場合はもちろんですが、他に腹痛や残便感などの症状を伴う場合、また3日以上排便がない場合には、一度当院にご相談ください。
みずかみクリニックでは、消化器内科、肛門科の両面から便秘の診療を行うことができます。

便秘が続いていませんか?
便秘の症状チェック

  • 3日以上排便がない
  • 排便時の痛み、苦しさ
  • 腹痛、残便感
  • お尻が切れた(切れ痔)
  • 下剤を頻繁に使う

便秘だけでなく、腹部の症状にもお気をつけください。おかしいなと感じた時には、お気軽に当院にご相談ください。

便秘の原因

便秘は大きく、機能性便秘、器質性便秘、薬剤性便秘に分類することができ、それぞれ原因が異なります。

機能性便秘

大腸の働き(機能)に問題がある、もっとも頻度の高い便秘です。

直腸性便秘

排便を我慢する機会が多いことで、直腸の神経の働きが低下し、次第に便意を感じにくくなって起こる便秘です。
仕事の性質上どうしても便意を我慢することが多い、学校などで恥ずかしくてトイレに行けないといった方は特に注意が必要です。

痙攣性便秘

大腸の痙攣によって蠕動運動が不十分となり、便が肛門へと適切に送られないために発生する便秘です。
ストレスが主な原因と考えられています。

弛緩性便秘

大腸を動かす筋肉が弛緩することで、蠕動運動が不十分となり、大腸内に便が長く留まってしまうために起こる便秘です。
加齢、生活習慣の乱れが主な原因と考えられます。

器質性便秘

大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、手術後の癒着などの器質的問題によって便がスムーズに通過できないために起こる便秘です。

薬剤性便秘

抗うつ薬、抗コリン薬、咳止めなど、副作用として腸の働きを低下させる薬によって発生する便秘です。
薬の種類を変更するなどの対応を検討します。

便秘を放置していると
疾患リスクが高まる!?

便秘を放置していると、痔や大腸疾患のリスクが高まります。

便秘を原因とする代表的な疾患が、切れ痔(裂肛)です。切れ痔を繰り返していると、傷の瘢痕化、肛門の狭窄などを招き、さらに便秘が悪化します。
また、慢性的な便秘によっていきむ習慣がある(いきまないと出ない)と、いぼ痔(痔核)のリスクが高くなります。
当院では、肛門科での切れ痔、いぼ痔の治療を行っています。

詳細はこちらへ

大腸疾患など

長期にわたる便秘の放置は、虚血性大腸炎、大腸の潰瘍や穿孔、あるいは腹膜炎の原因となることがあります。
便秘を「体質だから」と諦めていませんか?治療による改善が可能ですので、放置せず、ぜひ一度みずかみクリニックにご相談ください。

便秘の検査

便秘の検査問診では、便の状態や排便の頻度、排便習慣、食習慣などについてお伺いします。
その上で、腹部の聴診や触診を行い、患者様に合わせた検査を行います。検査としては、血液検査、腹部超音波検査、便潜血検査、大腸カメラ検査、CT検査などがございます。
大腸カメラ検査が必要になった場合も、鎮静剤を用いて痛み・不安感のほとんどない検査を行うことができますので、どうぞ安心してご相談ください。

大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)の詳細はこちらへ

便秘の治療

便秘の原因となっている疾患が見つかった場合には、その疾患に応じた治療を行います。
その他、以下のような方法で便秘の解消を図ります。

薬物療法

下剤、便の水分量を調整する薬、漢方薬などを処方します。
下剤には、機械的下剤、刺激性下剤、浣腸・座薬など、いくつかの種類がありますので、患者様の便秘の状態、お身体に合ったものを処方いたします。

生活習慣の見直し

栄養バランスの整った食事を前提に、水分、食物繊維、発酵食品などの摂り方を指導します。
ストレスをうまく解消すること、十分に睡眠をとること、規則正しい生活を送ることで自律神経のバランス、胃腸の働きを整えることも大切です。
また、排便習慣も見直しましょう。便意がなくても毎日決まった時間(朝食後など)にトイレに行き、3分以内に排便を終えるようにします。この時、いきまないように注意してください。自然な排便を待ち、3分経っても排便がなければ切り上げるようにします。継続していくと、だんだんとその時間に便意を感じるようになります。その他、職場でも学校でも、便意を感じたら我慢せず、トイレに行くようにしてください。排便を我慢すると、腸の動きが鈍くなります。

うんちが出ない…
解消方法や食べ物は?

便秘の解消を促す方法について、患者様ご自身が取り組める対策をご紹介します。
最近便秘がちという方は、ぜひお試しください。

運動習慣

便秘を改善しようとする人の多くは、まず食事の改善を考えます。もちろん食事改善も間違いではありませんが、意外と忘れられがちなのが運動です。
適度な運動は、腸を刺激し働きを活性化してくれます。また腹筋をはじめとする体幹の筋肉が鍛えられると、便を押し出す力も強化されます。代謝の促進などの効果も期待できるため、積極的に運動に取り組みましょう。

身体を温める・温活

腰やお腹を温めることで、腸の蠕動運動が促進され、便秘の解消が期待できます。
身体を温める方法としては、長めの入浴、就寝時の湯たんぽ、ストレッチ・マッサージなどが挙げられます。もちろん、運動でも身体はよく温まります。
現代では、暑い夏でも冷房などで身体が冷えがちです。1年を通して、身体を温める習慣を継続しましょう。

食べ物

水分補給

もっとも手軽な便秘解消法として、水分の小まめな摂取が挙げられます。1日にどれくらいの量の水を飲むかは、食事・汁物から摂取する水分量、もともとの患者様の基礎代謝、運動量、基礎疾患の有無、季節(気温)などによって異なるため、「〇リットル」と明示することは難しいのですが、「喉の渇きを感じる前に小まめに飲む」というのがポイントです。基本的に、たくさん飲まなくちゃとノルマを決めて頑張る必要はありません。
またお腹をこわさないよう、冷たい物よりも、常温のもの、温かいものがおすすめです。

食物繊維

野菜、穀物、いも類、豆類、ひじき、果物など、食物繊維の豊富な食品を、毎日の食事に意識的に取り入れましょう。
食物繊維は、腸の蠕動運動を活発にしてくれます。

発酵食品

ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌、醸造酢、酒粕、チーズなどの発酵食品は、腸内環境を整え、便秘の改善を促進します。
乳酸菌やビフィズス菌の入っているヨーグルトや乳酸菌飲料もおすすめです。