- 3日以上排便していないのは便秘!?
- こんな症状に該当する方は当院へご相談を
- 便秘の原因
- 女性に多い便秘!?男性との違い
- 70歳以上は男女ともに便秘傾向!?
- 市販の便秘薬の継続するのは危険!?
- 便秘外来の検査
- 便秘治療
3日以上排便
していないのは便秘!?
便秘外来とは
便秘外来では、便秘の患者様を専門に診療します。便秘は「体質だから」と片付けてしまいがちな症状ですが、食事・運動・排便習慣などの見直しによる改善が可能です。また、大腸などの消化器の疾患が原因になっているケースも見られます。原因は多様であり、患者様ご自身による生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られないことが多くなります。
みずかみクリニックの便秘外来では、便秘を改善することを主眼に、病気の可能性を考慮した診察・検査を行います。当院では消化器内科・肛門科を開設しておりますので、大腸をはじめとする消化管の疾患、痔などの肛門の疾患の治療にも対応が可能です。また必要に応じて、大腸カメラ検査などの内視鏡検査も行います。
こんな症状に該当する方は
当院へご相談を
便秘とは、“出すべき便を十分な量、かつ快適に出せない状態”を指します。「〇日間排便がなければ便秘」「1日でこれくらい出なければ便秘」といった数字で示すことのできる便秘の定義はありません。体格、食べる量などによって、排便の回数や量はまちまちであるためです。
ただ、以下に該当する場合には、便秘である可能性が高いと言えます。排便に関連して何らかの不満な点、気になる点がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。
- 3日以上、排便がない
- 排便時に腹痛、肛門の痛みがある
- お腹が苦しい感じがあるのに排便がない
- 便がいつも硬く、排便に困難を感じる
- 1回の排便量が少ない
- 排便後も便が残っている感じがある(残便感)
- コロコロとしたウサギのような便が続く
- 便が細くなった
- 便秘が治まったかと思えば下痢になる
- 便秘と下痢を繰り返している
- 便意を感じてトイレに行くがあまり出ない
- 排便の回数が以前より少なくなった
血便が出た、便潜血検査が陽性だったといった場合には、大腸や肛門の疾患が隠れている可能性が疑われます。
便秘の原因
便秘の原因は、肉類ばかり食べる・食物繊維の不足といった食事の偏り、水分摂取量の不足、運動不足、誤った排便習慣(我慢してトイレに行かない等)、加齢に伴う腸の機能低下、ホルモンバランスの変化、腸内細菌叢の変化、薬の副作用などが挙げられます。
また、病気の症状の1つとして便秘が現れているケースも少なくありません。
便秘を伴う病気
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- 過敏性腸症候群
- クローン病
- 潰瘍性大腸炎
- 腸閉塞
- 甲状腺機能低下症
- パーキンソン病
など
女性に多い便秘!?
男性との違い
便秘は、男性より女性に起こりやすい症状です。
その理由には、以下のようなものが挙げられます。
筋肉量が少ないから
一般に女性は、男性ほどの筋肉量はありません。
腸を動かしたり、排便したりする時には腹筋が働くため、その筋力の不足によって女性は便秘になりやすいと言えます。
女性ホルモンの量が多いから
女性ホルモンの1つである黄体ホルモンは、大腸の蠕動運動を抑制する働きを持ちます。
男性より女性ホルモンの多い女性は、その働きが強くなります。黄体ホルモンは特に生理前にその量が多くなります。
骨盤が大きいから
女性は、男性よりも大きな骨盤を持ちます。
骨盤が大きいと、腸が下がりその安定度が低くなるため、男性ほどの腸の蠕動運動がなされづらいと言われています。
無理なダイエットをするケースが多いから
これは人によりますが、一般的に女性は男性と比べるとダイエットに取り組む機会が多く、またその場合に食事量を極端に減らす・食事を抜くといった無理な方法を選択してしまうことも多いようです。
食物繊維が不足する、食事量を減らすために運動が不足しがちといったことで、便秘になってしまうケースが見られます。
70歳以上は男女ともに
便秘傾向!?
男女別では女性に多い便秘ですが、70歳以上に限った場合にはその差がなくなり、男女とも便秘に悩む人が多くなります。
これは、筋肉量や女性ホルモンの量、ダイエットの機会といった点で若い頃のような男女の差が狭まること、そして加齢に伴う筋肉量の低下、腸の運動の低下、大腸等の疾患の罹患率上昇といったことが影響するものと考えられます。
年齢を重ねてからの便秘も、「もう歳だから」という理由によって放置するのではなく、医療機関でその原因を調べ、生活習慣の改善や治療によって便秘の解消を目指しましょう。
市販の便秘薬の
継続するのは危険!?
「便秘かも…」という時に市販の便秘薬を使用するという方もいます。
しかし、毎日のように便秘薬を服用し続けていると、成分が粘膜に沈着する「大腸メラノーシス」という状態になることがあります。大腸メラノーシスは病気ではありませんが、腸の働きを鈍らせ、便秘の原因になります。
これを知らずに便秘薬を飲んでいる人は、「便秘薬を飲んでも効かない」という状況になり、中には便秘薬の量をどんどんと増やしてしまうケースも見られます。
便秘薬は、あくまで一時的な対症療法の手段の1つと捉えてください。便秘薬でごまかすのではなく、便秘の原因を特定し、適切な対処・治療を行うことが、やはり一番大切なこととなります。
便秘外来の検査
まずは問診、腹部の触診などを行います。問診では、便の状態や排便習慣、その他の症状、食習慣・運動習慣などについてお伺いしていきます。
便のチェックポイントについて
便秘外来を受診される場合には、便の状態を観察してからご来院いただければ幸いです。
色、形、量、においなどがチェックすべきポイントです。
なお健康な便の基準は、「黄褐色のバナナ状または半練り状で、においが少なくスルリと出るソフトなもの」とされています。量については、1日あたり100~200gが日本人の平均と言われています。これは、バナナ1~2本分相当の量とお考えください。
腹部レントゲン検査
腸閉塞の有無、便の状態などを調べることができます。
血液検査
炎症や感染の有無の確認、薬の種類の選定などに役立ちます。
腹部超音波検査(腹部エコー)
腹痛がある場合には、腹部の臓器の異常の有無を調べるための超音波検査を行います。
その他
必要に応じて、便検査、大腸カメラ検査などを行います。
便秘治療
生活習慣の改善
食習慣、運動習慣、排便習慣に問題がある場合には、その指導を行います。
排便習慣においては、便意に関係なく毎日決まった時間帯(朝食後など)にトイレに行くこと、便意を感じた時には我慢をせずにトイレに行くことなどを指導します。また、排便時にはやや前かがみの姿勢になると、直腸が真っすぐになり便が出やすくなります。
薬物療法
患者様のお身体の状態、便秘の種類、生活習慣などに応じた薬を処方します。
なお、すでに継続的に使用している便秘薬などがございましたら、その旨をお伝えください。その薬の使用を急に中止すると、便秘が悪化するおそれがあります。当院で処方した薬と併用するところからスタートし、その後徐々に減薬し、最終的には中止することを目指します。